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結婚準備ガイド
結納返しとは?どのような品物がおすすめ?
目次
- 1.結納返しとは
- 2.基本的な結納返しの品物とは
- 3.結納金の金額について
- 4.結納金のお返しをしないケースがある
- 5.結納返しを記念品のみ贈る場合
- 6.両家の出身地が異なる場合の結納返し
- 7.結納返しのタイミング
- 8.結納返しの熨斗や水引のルール
1.結納返しとは
結納を行った際に男性側から女性側に対して、結納品や結納金が納められます。それに対して、女性側は結納受書(結納品を受け取ったという領収書のようなもの)と結納返しの品一式を渡します。
結納返しは、男性側から送られた結納品や結納金に対するお返しのことです。結納金やスーツ、時計などを贈ることが多くなっています。結納返しは、男性側から贈られた結納品よりも、高価・豪華にならないよう注意が必要です。結納返しの品物がいただいたものよりも高価になってしまうと、相手を恐縮させてしまうことになり、今後のお付き合いにも響く可能性があります。結納返しは、地域によって異なりますが、主に関東より東の「関東式」、西側の「関西式」に分けることができます。事前にお互いに確認をしておけば、失礼になることを避けることができるため、安心といえるでしょう。
なお、結納については別ページでも詳しく解説をしています。結納で用意するものや結納の時の服装、結納における目録などを詳しく知りたい方は、以下のページをご参照ください。
2.基本的な結納返しの品物とは
結納返しの形式は、大きく分けると「関東式」と「関西式」の2種類があります。地域によっては、このふたつ以外のしきたりに従って行われる場所もありますが、ここでは、「関東式」「関西式」の結納返しについてご説明いたします。
〇関東式の結納返し
関東式の結納返しは、新郎新婦は同格という考えがあり、結納品に関してもほぼ同等に取り交わすことが一般的となっています。そのため、結納返しは結納金の半額程度の品物を用意することがしきたりとなっています。
関東式の結納返し | |
---|---|
品物 | 概要 |
目録 | 結納返しの品物の内容を記したもの |
熨斗(のし) | 干しアワビを叩いて伸ばしたものが正式な熨斗。近年では紙で模したもの |
末広(すえひろ) | 一対になった白無地の扇子、末広がりにかかった縁起物 |
御袴料(おんはかまりょう) | 結納金のこと(現在ではお金ではなくスーツなどの服飾を贈ることも多い) |
家内喜多留(やなぎだる) | 角樽に入ったお酒のこと(宴席でのお酒代として贈る) |
友白髪(ともしらが) | 白い麻の束を「共に白髪が生えるまで夫婦円満でいられますように」との 願いを込めて贈るもの。長寿と強い絆の象徴とも |
寿留女(するめ) | 噛めば噛むほど味が出る縁起物 |
子生婦(こんぶ) | 成長が早く繁殖力が強いため、子孫繁栄、子だくさんの象徴として贈られる、 また「よろこんぶ」にかかっているともいわれる |
勝男武士(かつおぶし) | 武運長久の縁起物とされている |
〇関西式の結納返し
関西式の結納返しは、関東式とは異なっており、行わないことが多いといわれています。関西式の特徴は、男性側が女性側へ結納金を納め、お返しはしないことが一般的ですが、両家の考え方や地域によっては、関西でも結納返しを行うこともあります。結納返しを行う場合は、結納金の1割程度で関東式よりも比較的安価な傾向にあります。これは、結納の金品は新郎側だけが用意するというならわしからきています。関東では「交換」の意味合いがありますが、関西では「納める」という考えがあるためです。
関西式の結納返しの場合、関東式と同じく熨斗や末広などを用意します。この他にも、関東式の御袴料にあたる小袖料(こそでりょう)や、お酒を入れた樽を指す柳樽料(やなぎたるりょう)を納めるのが特徴です。
3.結納金の金額について
結納金は、結納の際に男性側から女性側に贈られる結婚の準備金のことです。ここでは、結納金について詳しくご説明します。
〇結納金の金額
結納金にはっきりとした決まりはありません。目安としては、100万~150万円であることが多くなっています。ご家庭によっては結納金はなしの場合や200万円以上と高額の場合もあります。結納金を用意する前に、両家で金額のすり合わせを行っておくと良いでしょう。目安となる金額が用意できない場合には、女性側に伝えておいたほうが良いですね。
結納金の金額は地方によっても多少異なります。お祝いごとなので、死を連想させる数字「4」「9」がつく金額、40万円や90万円を贈ることはマナー違反です。また、切りの良い数字を贈る傾向にあるといえます。
〇結納金の決め方
結納金は、金額の目安を参考に準備しても良いですが、事前に両家ですり合わせをすることが望ましいでしょう。これは、「結納金がないことは失礼」、「娘とお金を引き換えにすることは、好ましくない」など、結納金の考え方が家庭により異なる場合があるためです。新郎新婦だけでなく、お互いの両親も納得できるように話し合いをすると良いでしょう。また結納は慶事なので、新札を用意するのが理想です。金額は100万円や50万円などの端数のない数字、または80万円など末広がりの縁起の良いものが良いとされています。
4.結納金のお返しをしないケースがある
関東では、結納金の半額を結納返しとして現金で贈るというならわしがあります。そのため、最初から結納返しで贈られる金額を引いた金額を結納金として贈り、お返しを贈らないケースが増えています。大金を用意する必要がないため、負担が少なくとても合理的な考え方ですよね。両家で相談して合意が得られるのであれば、とても良い方法といえるのではないでしょうか。
5.結納返しを記念品のみ贈る場合
近年は、決められた結納返しの品を贈るのではなく、記念品のみを贈るケースが増えています。記念品を贈る場合の選び方と注意点をご紹介します。
〇記念品の選び方
結納返しは、もともとは御袴料として袴を仕立てるためのお金でした。そのため、御袴料の代わりとして用意する記念品は、礼服などの正装に使う服やスーツなどを贈ることが多い傾向にあります。正装の洋服の小物としてネクタイピンやカフスボタンを贈ることもありますし、オーダーメイドの靴やブランド品のカバン、高級腕時計なども喜ばれやすい記念品です。
男性の趣味のものとして、一眼レフのカメラやパソコンを贈るという方もいますし、新生活に役立つものを贈るケースも増えています。例えば、家具や家電、インテリアなどを2人で選び購入するケースも多いでしょう。新生活に役立つものですが、男性へのお返しとしては意図がずれてしまうため、男性側のご両親の了承を得るようにしましょう。結納返しとして贈る場合、消耗品は避けたほうが良いとされていますので、注意する必要があります。
〇記念品選びの注意点
結納返しの記念品は、お誕生日プレゼントなどの贈り物とは異なります。そのため、男性側が喜ぶものであればなんでも良いというわけではありません。記念品選びのポイントとしては、長く使えるものを選ぶと良いでしょう。例えば、高級な万年筆や実印なども喜ばれます。年齢を問わず使用できるもの、一生ものになるような品物を贈りましょう。
6.両家の出身地が異なる場合の結納返し
前出の項目でも少し触れましたが、結納返しは、地方によって習慣が違います。ですので、事前に両家の間で確認をしておくと良いでしょう。両家の出身地が異なる場合、結納返しの品物はどちらに合わせたほうが良いのか、悩んでしまいますよね。男性側に合わせることが良いとされている地域もありますが、それぞれの出身地の文化に沿った結納返しをすると良いでしょう。両家の間で事前に話し合いをしておくことで、トラブルを防ぐことができます。
〇地方別の結納返しの文化
関東式は、新郎新婦両家を同等と考えるため、結納品と結納返しは同数・同等に品目を贈ります。関西式は、関東式とは異なり男性側の家格が上という考えから、女性側が贈る結納返しの品目は少なめであることが一般的です。結納金も1割程度となっています。
東北地方は、全体的には関東式の結納返しですが、県によって品物が異なります。例えば、宮城県は男性側が女性側に貰受状(嫁に貰いますという書状)を贈る風習があります。逆に、女性側から男性側には「嫁に参ります」という「進参状」を贈ることがならわしとなっています。九州地方では、結納返しの習慣はありませんでしたが、近年では、引出結納(ひきでゆいのう)という結納返しが行われるようになりました。結納当日に、スーツや時計などの品物を贈ることが多い傾向にあります。
7.結納返しのタイミング
結納返しを贈るタイミングは、両家で話し合いをすることが望ましいです。主な3つのタイミングをご紹介します。
〇結納当日に贈る
本来であれば、結納と結納返しは別の日に行うことが正式な流れでした。しかし、近年は多忙のため日程を合わせることが困難であったり、両家が離れた場所にあったり、お互いに出向くことが大変であるなどの理由から、結納と一緒に済ませることが多くなっています。結納返しの品は、結納と同等かそれよりも控えめなものにする必要がありますが、結納時に交換する場合は当日にならないとわかりません。品物選びが難しくなるため、結納品に関しては事前に確認しておくと安心といえるでしょう。
〇結納とは別の日に行う
時期に関して明確な決まりはありませんが、結納後から結婚式の2~3週間前までに行うことが良いとされています。両家で相談の上、お互いの都合の良い日に行うことが大切です。
〇入居の時に行う
2人が新居へ荷物を運び入れる日に結納返しを贈るというケースもあります。嫁入り道具を持ち込む時に、同時に済ませます。日程の調節をする必要がないため負担が少なくなりますが、引っ越しに時間がかかってしまうと、結納返しの儀式としての重さがなくなってしまう可能性があるため、注意が必要です。煩雑になってしまうことは避けましょう。
8.結納返しの熨斗や水引のルール
結納返しの品物に熨斗をかける際のルールがあります。地域によっても異なりますが、一般的な結納返しの熨斗についてご紹介します。結納品は赤を貴重とすることが多いため、結納返しでは緑や青の色で包み水引をかけます。地域によっては赤い色の紙で包むところもあります。
〇結納返しの水引について
関西式の結納返しでは、御袴料には松の水引飾り、末広(扇子)には亀、酒料には竹、肴料には梅の水引飾りで結ぶことが一般的です。水引の結び方は、全国的に「淡路結び」と呼ばれる結び切りの変形のものが一般的となっています。淡路結びは、一度結ぶとほどけないためお祝いごとによく使われます。結納返しの水引は、お祝いに合った豪華な水引をつけることがふさわしいといえるでしょう。
〇熨斗の表書きについて
結納返しの熨斗には、基本的には表書きはしません。結納返しには目録をつけるので、表書きをつける必要がないためです。ただし、略式で行う場合は品物に熨斗をつけて贈るので、表書きが必要になります。その場合は、「御袴料(おんはかまりょう)とします。「袴に代えて」という意味に由来する言葉のため、結納返しの表書きにはこの言葉を使います。しかし、地域によって異なる場合もありますので、どんな表書きにするかは両親にも相談して決めたほうが良いでしょう。
今回は、結納返しの基本情報をはじめ結納返しの品物や金額の相場についてご紹介しました。男性側へ贈る品物については、礼服やスーツ、オーダーメイドのカバンや靴などの人気が高い傾向にあります。一生ものになりますので、喜んでもらえる品物を贈ると良いでしょう。
結納を行う場所はホテル・料亭やレストランなどで行うのが一般的ですが、こちらも両家で相談をして最適な会場を選んでください。ホテル椿山荘東京は、緑が目前に広がる石焼会席のレストランや庭園内にある数寄屋造りの料亭などの結納会場をご用意しております。ホテル椿山荘東京のロケーションやサービス内容については、以下のページで詳しく紹介をしています。結納の会場探しを検討している方は、ホテル椿山荘東京へぜひご相談ください。
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