<和食>会席料理のマナー~懐石料理との違い、和室の入り方、食べ方の作法~ | 東京のホテルならホテル椿山荘東京。【公式サイト】

【コラム】ホテルの時間

<和食>会席料理のマナー~懐石料理との違い、和室の入り方、食べ方の作法~

旅館やホテル、料亭、結婚披露宴などで提供される「会席料理」。代表的な和食のコース料理として広く親しまれていますが、そもそもどのように楽しむものなのでしょうか。ここでは、基本的な献立や懐石料理との違い、会席料理を楽しむうえでのマナーとあわせて、おすすめのホテルプランをご紹介します。

目次

  • 1.会席料理とは?懐石料理とどう違う?
  • 2.会席料理の作法とテーブルマナー
  • 3.ホテル椿山荘東京の「会席料理」と「会席マナー講座」

1.会席料理とは?懐石料理とどう違う?

  • 「会席料理」とはどのような料理を意味するのでしょうか。「懐石料理」との違いとあわせてお伝えします。

  • 会席料理と懐石料理の違い

    「会席料理」とは、人と人が会う席で提供される、お酒と一緒に楽しむ宴会料理のことです。献立に細かい決まりはありませんが、華やかな見た目で品数が多いのが特徴です。基本的にお酒の席の料理であるため作法の自由度は高く、会話とともに食事を楽しみます。

    一方の「懐石料理」は、茶会で濃茶(こいちゃ)をいただく前に提供される軽い食事を意味します。空腹のまま濃茶を飲むと胃に負担をかけてしまうため、先に食事でもてなしたのがはじまりともいわれています。

    そもそも懐石料理では、お茶の妨げとならないように、食事の量は少なめで味の濃いものや派手な飾りは避けられていました。しかし、時とともに会席料理に近い豪華な料理が振る舞われるようにもなってきたため、現在ではお茶会で提供される料理を「茶懐石」と呼んで区別することもあります。

  • 会席料理の献立

    会席料理では、基本的に先附、前菜、お吸物、お造り、煮物、焼物、蒸物、揚物、酢物、止椀、御飯、香の物、水菓子、甘味が提供されます。止椀は御飯とともに味わう味噌汁などの汁物を指し、水菓子としては季節の果物が出されることが多いのですが、シャーベットやゼリーが提供されることもあります。献立はお酒と一緒に楽しむことを前提に構成されており、品数や提供される順番はお店によってさまざまです。

2.会席料理の作法とテーブルマナー

  • 会席料理と聞くと堅苦しいイメージがあるかもしれませんが、大切なのは周囲に迷惑をかけない程度の作法を守り、おいしく楽しく味わうことです。ここでは、覚えておくと便利なマナーをご紹介します。

  • 和室のマナー

    和室の作法として気になるのが、上座・下座の位置ではないでしょうか。部屋の造りによって異なりますが、一般的には掛け軸などが飾られる床の間に一番近い場所、あるいは入り口から一番遠い場所にあるのが上座、入り口に一番近い席が下座です。入り口付近は出入りが多く落ち着かないため、目上の方や年長の方などは上座である奥の席にお通しします。

    和室への入室時は勢いよくふすまを開けずに、開け方・閉め方のどちらも静かな動作を心掛けるとスマートな印象です。また、敷居や畳の縁、座布団を踏まないように注意しましょう。

    スタッフがふすまの開け閉めを行うお店もありますが、特別な配慮が必要な場合に備えて正式な和室の入り方もご紹介します。入室時はふすまの前で正座になり、引き手に近いほうの手を掛けて10㎝ほど開いた後、手を差し入れて体の半分まで開きます。反対の手で体が通る幅までふすまを開いてから、両手をついて会釈をして立ち上がり、下座側の足から入室しましょう。

    ふすまを閉めるときも正座になり、ふすまに近いほうの手で枠をつかんで体の半分まで閉めます。反対の手に差し替え、残り10cmほどまで閉めてから、引き手に手をかけてゆっくりと閉め切ります。

  • 宴会場のマナー

    洋風の宴会場では、席の左側から静かに着席し、テーブルと体を12cm~15cmほど空けて座るようにします。大きなバッグを持っている場合は、事前にクロークに預けましょう。貴重品を会場に持ち込めるように、小さなバッグを用意しておくことをおすすめします。

  • 食べ方のマナー

    食事の前にまずはおしぼりで手を拭き、拭いた後は使った部分を内側にして折りたたみ、元の場所に戻します。おしぼりで顔や口元、テーブルを拭くのは控えましょう。ナプキンの使い方については、二つ折りにし、折り目を手前にして膝の上に置きます。料理や飲み物を味わった後はナプキンの内側でそっと口元を拭い、退席の際は軽くたたんでテーブルの上に置きましょう。

    そして、箸のマナーにも気を配りたいところです。まず、箸をくるんでいる紙(箸帯、箸留め)は破らないように、少しずつずらして外します。食事中は、箸先で器を引き寄せる「寄せ箸」や、どれを食べるか迷っていろんな料理に箸を向ける「迷い箸」、取り分けの際に上下を逆にする「逆さ箸」など、マナー違反とされる使い方に注意しましょう。

    また、料理を口に運ぶ際に手を添える「手皿」も避けたい仕草です。汁物を飲むときは、箸置きに置くか、箸先をお椀のなかに入れて具をおさえながら飲みましょう。

    このほか、「椀物の蓋は右側に、蓋の内側を上にして置く」「お造りのわさびは醤油に溶かさず、少量をお造りにのせてから醤油を付ける」「尾頭付きの焼魚は上の身をいただいた後、魚を裏返さずに骨の下に箸を差し入れ、下の身を手前に取り出していただく」などの作法を覚えておくと、より洗練された印象になります。

3.ホテル椿山荘東京の「会席料理」と「会席マナー講座」

  • ホテル椿山荘東京は、東京の都心にありながら、静かで落ち着いた環境を有するホテルです。敷地内には森のように自然豊かで広大な庭園が広がり、四季折々の美しい景色をお楽しみいただけます。

    また、庭園内や館内には個室を完備したレストランが複数あり、旬の素材をいかしたこだわりの会席料理をご提供しております。各レストランでは、ふすまの開け閉めを含めてスタッフがお手伝いしますので、リラックスしてお過ごしいただけます。落ち着いた空間のなかで、料理人が丹精込めてお届けするその季節ならではのメニューをどうぞご堪能ください。

  • 料亭「錦水」のご紹介

    全室個室を備えた数寄屋造りの料亭「錦水」では、美しい自然に囲まれた落ち着きのある空間で特別なひとときをお過ごしいただけます。季節の素材をふんだんに取り入れた会席コースのほか、金婚式・銀婚式、お食い初め、七五三、ご法要などの行事や儀式に合わせた会席コースをご用意しております。

    また、お部屋で握りたてのお寿司や揚げたての天ぷらをお楽しみいただける特別な会席コースや、神戸牛ロースの網焼きや本マグロのお寿司など、海外のゲストにご好評のメニューを取り揃えた「海外のお客様おもてなし会席」、ハラール認定食材を用いた「ムスリムフレンドリー会席」、ヴィーガン対応の「ベジタリアン会席」などもございます。

  • 石焼料理「木春堂」のご紹介

    昭和モダンの雰囲気が漂う石焼料理「木春堂」では、厳選された肉や魚介、野菜などの素材を富士山の溶岩石で焼き上げる石焼会席をお楽しみいただけます。季節のおすすめ会席のほか、神戸牛を堪能できる「特別石焼 神戸牛会席」、ボリューム満点の「特別石焼会席~ふじやま~」、旬のお野菜を存分に味わえる「ベジタリアン・グルテンフリー石焼会席」など複数のプランがございます。溶岩石の遠赤外線効果でふっくらと仕上がるだけではなく、石の細かな気泡が余分な油を吸収してヘルシーにお召し上がりいただけます。

  • 日本料理「みゆき」のご紹介

    鮨カウンター8席、鉄板焼きカウンター8席、個室5室を備えた日本料理「みゆき」では、和の趣を感じられる落ち着いた空間のなかで、旬の食材を贅沢に用いたこだわりの和食や会席料理をご堪能いただけます。会席料理としては、季節のコースメニューのほか、小麦粉を使用しない「グルテンフリー会席」や、植物性の食材のみを用いた「精進会席」などをご用意しております。

  • 会席マナー講座のご案内

    ホテル椿山荘東京では、和食や会席料理をより楽しく、より深く味わっていただく機会をご提供できればとの思いから、会席マナー講座を開催しております。ご参加された方からは、新しい知識を得ることで、これまでとはまた違った楽しみ方ができるようになったとご好評をいただいております。

    例えば、「(平日昼限定)料亭で学ぶ プライベート会席マナー教室」 では、料亭「錦水」の個室を貸し切り、和食マナーの基礎から和室での美しい立ち居振る舞いまで丁寧にレクチャーいたします。女将をはじめ、会席料理や和食の作法を熟知したスタッフが講師を務めます。堅苦しい座学形式ではなく、実際に会席料理をお召し上がりいただきながら楽しくご参加いただけます。

  • このほか、30名様以上の団体様を対象とする「【団体様向け】テーブルマナー/会席作法 講習プラン」もございます。平日限定で開催しており、「フランス料理・テーブルマナープラン」と「会席料理・お作法プラン」のいずれかをお選びいただけます。また、校外学習などにもご活用いただける学生様向けのコースもご用意しております。「会席料理・お作法プラン」では、お食事をお楽しみいただきながら、お箸の使い方から作法の歴史、薬味の意味まで、会席料理にまつわるさまざまな知識についてわかりやすくご説明いたします。

日常とは異なる会食の席を、おいしく華やかに彩る「会席料理」。こだわりのメニューを心ゆくまで楽しむために、基本的なマナーをおさえてみてはいかがでしょうか。

(※2024年9月現在の情報です。記載の内容につきましては、予告なしに変更になる場合がございますので、ご了承くださいませ。)