

【コラム】ホテルの時間
「お七夜」「命名式」とは~名付けの基本ルールから、お祝い、思い出を残す方法まで
目次
- 1.名付けの基本ルール
- 2.お七夜とは? 由来と過ごし方
- 3.命名式とは? 命名書の書き方やアイデア
- 4.名付けからはじまる家族の記念日を、ホテルステイで
1.名付けの基本ルール
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初めに、名付けや命名の基本的なルールや考え方を見ていきましょう。
日本では、子どもが生まれてから14日以内(国外で出生した場合は3カ月以内)に出生届を提出する必要があります。子どもの名前や住所、本籍を記載の上、役所の窓口に提出するのがルールです。
また、名前に使用できる漢字は「常用漢字表」や「人名用漢字表」に定められた文字に限られています。2025年5月には戸籍法が改正され、赤ちゃんの名前のフリガナが「氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているものでなければならない」というルールができました。いわゆる「キラキラネーム」に一定の制限を加えるもので、例えば「高」と書いて「ヒクシ」と読むなど本来の意味と違うもの、「太郎」を「マイケル」と読むなど一般的でない読み方は認められないので、注意が必要です。
名付けにあたり、文字の画数で運勢を分析する「姓名判断」を意識する方も多いでしょう。Webサイトやアプリなどで気軽に鑑定できるツールも増えています。姓名判断にはさまざまな流派が存在し、同じ名前でも結果が異なる場合もあります。漢字の画数だけでなく、音の響きや漢字の意味、書きやすさも考慮した上で、候補を絞るのがおすすめです。
毎年、民間企業による「名前ランキング」が発表されますが、名付けの流行は、時代や世相を反映して移り変わります。近年では、自然を連想させる名前や、男女どちらの名前としても違和感がない「ジェンダーレス」な名付けも注目されているようです。その年に活躍したスポーツ選手や人気タレントにちなんだ名前にも、一定の人気があります。
2.お七夜(おしちや)とは? 由来と過ごし方
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赤ちゃんの名前が決まり、届け出を済ませたら、家族や親しい人に報告したいと考える方もいるでしょう。「お七夜」は、子どもの誕生を祝う日本の伝統行事です。赤ちゃんの名前を披露する「命名式」と共に行うことが多いようです。ここではお七夜の由来や、過ごし方をご紹介します。
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平安時代から続くお七夜の歴史
お七夜とは、子どもが誕生してから7日目の夜に行うお祝いです。その起源は古く、平安時代と言われています。当時の貴族の家では、出産後3日、5日、7日、9日目の夜、親族が集まり祝宴をひらく「産養(うぶやしない)」が広く行われていました。
時代と共に7日目である「七夜」のお祝いだけが残り、現代では、赤ちゃんの名前をお披露目する「命名式」と併せて行われることが一般的になりました。
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お七夜の過ごし方と、現代の祝い方
お母さまの体調面から言えば、生後7日目はまだまだ不安定な時期です。里帰り出産などの事情で、両親そろってお祝いをすることが難しい場合もあります。最近では、家族の体調やスケジュールに合わせ、お宮参りやお食い初めと一緒にお祝いするなど、時期をずらして行う家庭も増えています。親戚を招いて料理を振る舞う地域もあれば、家族だけでこじんまりと祝う場合もあり、スタイルは自由です。
3.命名式とは? 命名書の書き方やアイデア
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命名式とは、赤ちゃんの名前を家族や親しい人たちにお披露目する行事です。お七夜の中で行われることが多く、「命名書」を用意します。ここでは命名式の内容や、命名書の書き方について解説します。
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命名式の内容
命名式では、子どもの名前を書き記した「命名書」を用意し、名前の由来やそこに込めた想いを集まった人に伝えます。お祝いの食事を一緒に楽しむほか、赤ちゃんの手形や足形を残したり、家族写真を撮影したりする家庭も多いようです。
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命名書の書き方
正式な命名書には「奉書紙(ほうしょし)」と呼ばれる和紙を使います。古くから冠婚葬祭などの儀礼に用いられてきたもので、文房具店などで購入できます。
伝統的なやり方で奉書紙に名前を書く場合は、まず奉書紙を横二つ折りにし、次に縦三つ折りにして開きます。折り目の一番右側に、毛筆で「命名」と大きく書き、中央部分には親の名前と続柄(長男、長女など)、子どもの名前、生年月日を記入します。一番左に両親の名前と命名日を書き、折り目を畳み直して、別の奉書紙に包んだら完成です。
最近では、形式にとらわれない、個性的なデザインの命名書がたくさん市販されています。命名書をダウンロードできるWebサイトや、プロに代筆を依頼できるサービスもあるので、好みに合ったものを選ぶのも楽しいでしょう。
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飾り方のアイディア
書き上がった命名書は「三方」という台の上に載せ、神棚や床の間に飾るのが伝統的な方法です。ご先祖様に子どもの誕生を報告するという意味があるのですが、現代では、神棚や床の間がない家も増えています。その場合には、赤ちゃんが過ごす部屋や、リビングなど目立つ場所に飾るのがおすすめです。飾っておく期間にルールはありませんが、お宮参り、お食い初めなどを一つの区切りとする場合が多いようです。
4.名付けからはじまる家族の記念日を、ホテルステイで
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赤ちゃんの名前が決まり、お七夜を終えると、お宮参りやお食い初め、ハーフバースデーなど、新たな記念日が次々と訪れます。
都心にありながら、緑豊かな庭園と落ち着いた環境を有するホテル椿山荘東京では、大切な一日を彩る各種プランやサービスをご用意しています。上質な空間で、家族の思い出を大切に刻んでみませんか。
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産後ケアステイで名付けに向き合うひとときを
赤ちゃんの名前を決め、お七夜や命名式を迎える時期、お母さまの体は非常にデリケートな状態です。出産後の心身をケアし、育児をサポートする「産後ケア」を受けることで、体力の回復を促し、安心して子育てに向き合う助けになるでしょう。
ホテル椿山荘東京の産後ケアサービス「AMATERASU(アマテラス)」では、専門スタッフが24時間体制でお母さまや赤ちゃんをサポートし、心と体をゆるやかに整える環境をご用意しています。助産師や看護師、保育士が赤ちゃんをお預かりしお世話をするほか、授乳サポートや育児に関するアドバイスも可能です。
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滞在中は産後の回復を助ける薬膳スープなど、AMATERASU限定メニューのお食事を楽しんでいただけます。パートナーやご家族と共に過ごす時間を大切にしながら、名付けについてゆっくり語らっていただくことも可能です。
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キッズフレンドリーな滞在をサポート
ホテル椿山荘東京では、赤ちゃんや小さなお子さまの滞在をサポートするサービスも充実しています。ベビーベッドやオムツポット、各種アメニティの貸し出しはもちろん、離乳食やお子さま向けメニューもご用意しており、安心してご利用いただけます。
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命名の先にある、家族の記念日
命名式を経た子どもの成長には、多くの記念日があります。ホテル椿山荘東京では、それぞれの節目をお祝いするさまざまなプランをご用意しています。
生後100日前後には、赤ちゃんに食事を食べさせる真似をする「お食い初め」というお祝いを行います。また1歳の誕生日には、「一升餅」を背負う風習もあります。ホテル椿山荘東京では、館内の複数のレストランで、伝統に則ったお食い初め膳や一升餅、大人のためのお祝い膳をご提供しており、ご家族での会食に最適です。
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ハーフバースデーやファーストバースデーなど、大切な記念日にご利用いただけるアニバーサリーサービスもご用意しています。ご宿泊のお部屋を特別な装飾でデコレーションしたり、お部屋にお食事をご用意したりすることも可能です。
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ご宿泊のお客様は、カメラマンによるベビーフォト撮影サービスもご利用いただけます。ご宿泊のお部屋で、赤ちゃんの自然な表情や命名書と共に家族の記録を残してみてはいかがでしょうか。
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名前を贈る日を、家族にとって最初の記念日に
赤ちゃんに名前を贈る日は、新たな家族がスタートする最初の記念日です。お七夜、命名式など節目のお祝いを通じて、名前に込めた想いを確かめる時間は、家族にとって大切な思い出となることでしょう。
名付けから始まる、かけがえのない家族の物語。特別な記念日を、ホテル椿山荘東京でお祝いしてみませんか?
(※2025年9月現在の情報です。記載の内容につきましては、予告なしに変更になる場合がございますので、ご了承くださいませ。)